人工衛星の飛んでいる道筋のことを「軌道」と呼びます。
衛星の種類によって、地球を中心に真ん丸の物もあれば、楕円型をしたものなど、その高さや形は様々です。
地球の周りを回る軌道です。高さや方向などは衛星の種類によって様々です。たとえば国際宇宙ステーションは、高さが約350キロメートルぐらいのところを、90分ほどで地球を一周する速度で回っています。カーナビなどに使われるGPS衛星は、高さが2万キロメートル、12時間で地球を一周する軌道です。
高度3万5千キロメートルで、赤道の真上に当るちょっと特別な軌道です。この軌道では地球を一周するのにちょうど24時間かかかります。地球の動きと衛星の動きがぴったり一致するため、地上から見るとまるで空の一点に衛星が止まっているように見えます。気象観測や衛星放送などを行う衛星はこの軌道を使います。
太陽の動きに合わせた軌道です。この軌道では人工衛星から見て太陽がいつも同じ角度に見えます。太陽を観測するための衛星や、逆に太陽が邪魔になる天文衛星などに使われる軌道です。
衛星によっては、丸ではなく、大きな楕円を描く軌道もあります。楕円になることによって、地球に近づいたり離れたりするので、1つの衛星でいろいろな場所を調べることができます。