木星は非常にたくさんの衛星を持っています。その数67個(公式には53個)※2017年3月時点。大半は惑星探査機によって発見されたものです。
木星の衛星のうち大きい方から4つ、イオ・エウロパ・カリスト・ガニメデは、17世紀にガリレオ・ガリレイが世界で始めて天体望遠鏡を作成して、木星を観測した時に発見したもので、ガリレオ衛星と呼ばれています。 また、ボイジャー1号が木星の近くを通り過ぎた時、木星にリングがあることがわかりました。これは隕石の衝突によって生まれた細かいダストでできていると考えられています。とても密度が低いため地球からは見ることができません。
- イオ
地球以外で初めて活火山が発見された天体で、表面は硫黄 でおおわれています。この火山活動は木星の強い重力で内部に熱が発生しているためと考えられています。
- エウロパ
表面は氷におおわれています。その氷には割れ目がたくさんあり、その下には深さ数十キロから数百キロものシャーベットのような氷の海があるのではないかと考えられています。
- カリスト
表面は厚い氷におおわれています。表面はなめらかで目立った地形はなく、内部は氷と岩石の混じったものからできていると考えられています。
- ガニメデ
太陽系最大の衛星。地球の月の1.5倍、惑星である水星よりも大きいです。わずかながらに磁場があり、内部には液体の金属があると考えられています。

木星を訪れた探査機はまだあまり多くありません。NASAのパイオニアやボイジャー、ヨーロッパのユリシーズといった探査機が観測を行いましたが、これらは他の惑星へ向かう途中で立ち寄ったものでした。初めて木星を専門に観測するために打ち上げられたのは、NASAのガリレオ探査機です。