星(恒星)のギモン
ブラックホールが消えてなくなってしまう事はあるんですか?
ブラックホールは重力はがとても強くて、光さえもにげることはできません。この強い重力は、ブラックホールの周りの空間にエネルギーをもたらします。すると、そのエネルギーを燃料にして、粒子 と反粒子 のペアが生まれたり、消えたりし始めます。粒子が消えるしゅん間、それは逆方向に走る2つの光に生まれかわります。そのうちの1つは、ブラックホールに再び吸いこまれてゆきますが、もう1つはブラックホールと反対側に出てゆくから、何とかにげ出してくることができます。したがって、ブラックホールは常に少しずつ(ほとんど見えないくらい少しずつ)光を放射しているのです。
ところで、アインシュタインが発見した重要な法則に、「エネルギーは質量に変えられる」という発見(有名な「E=mc2」の式)があります。つまり、ブラックホールから光がにげ出すことは、ブラックホールが軽くなってゆくことを意味しています。計算によれば、軽いブラックホールほど、たくさんの光を放射します。したがって、ブラックホールは最後には、大爆発 をして消えてしまうのです。「ブラックホールの蒸発」というのは、実はまだれも見たことがありません。つまり、あくまで予測にすぎないということです。いつかすごい望遠鏡が完成して、「ブラックホールの蒸発」を確認できる日が来るかもしれないし、あるいは将来、だれか天才理論家が現れて、「ブラックホールの蒸発なんてない」、と言い出すかもしれません。どうなるのか楽しみですね!