人工衛星のうち「静止衛星」とよばれる衛星は、地上から見て宇宙空間に止まっているように見えます。わたしたちの生活に役立っている、気象衛星や放送・通信衛星も静止衛星です。

静止衛星は赤道の真上、高度約3万6000キロメートルに打ち上げる必要があります。そのため、発射場が赤道の真下、あるいは赤道に近い場所であるほど、重い人工衛星を打ち上げることができます。また、地球上で自転する速度が一番速い場所が赤道上なので、そとから自転と同じ東向きにロケットを打ち上げれば、自転の速度をロケットにプラスできる、というメリットもあります。そのほか、周囲、とくにロケットを打ち上げる東側がひらけていて安全な場所であることも重要です。

このような条件から、日本では鹿児島県の内之浦と種子島に発射場がつくられています。