人工衛星とロケットのギモン
ロケットはどんな燃料で飛んでいるんですか?
宇宙開発の中でロケットの役目は、ロケットに物(たとえば人工衛星や惑星探査機など)を積んで、地球から宇宙の所定の場所(軌道 )まで正確に運ぶことです。ロケットがなければ宇宙に物を運ぶことができませんし、宇宙に行くこともできません。
ロケットの燃料には、固体燃科と液体燃料があります。燃料が燃えるときに、絶対必要なのが酸素です。例えば、ジェッ卜機は飛びながら空気を取り入れて、空気にふくまれる酸素を使って燃料を燃やしています。でも、ロケットが飛ぶ宇宙空間は、ほとんど真空で酸素がないところですから、ジェット機のようにはいきません。だからロケットは、酸素を発生させる「酸化剤 」を積んでいます。
液体燃料ロケットである日本のH-llAロケットの燃料は液体水素、酸化剤は液体酸素です。別々のタンクからそれぞれ燃焼室に送りこんで燃やし、ガスをいきおいよく後ろにふき出して飛びます。日本のM-Vロケットは固体燃料ロケットで、燃料の合成ゴムと、酸化剤の過塩素酸アンモニウムを混ぜ合わせて固めてあります。それを燃やして、ガスをふき出して飛びます。
ロケットを宇宙空間まで飛ばすためには、大きなパワーが必要です。そのために、機体はできるだけ軽くして、燃料と酸化剤をたくさん積んでいます。ロケットの重さの90%は燃料と酸化剤です。