みんな気になる?!ギモンと答え

宇宙へ飛び出すのギモン

人間の体は、宇宙に行くとどんな変化があるんですか?

答え

宇宙船の中は、地上と同じようにふつうに呼吸することができます。地上と一番ちがうのは、「無重力」だということです。わたしたちは、つねに地球の重力(1G)を受けて生活しています。その重力がなくなると、どうなるでしょうか?
立って生活することが多いわたしたちは、重力のえいきょうで、体の中にある血液などの液体(体液)が下半身に集まっています。重力のえいきょうがなくなると、体液は上半身にも同じだけ流れるようになります。すると、顔がむくんで丸くなってきます。お月さまのように丸い顔ということで「ムーンフェイス」とよびますが、2~3日でもとにもどります。これは、上半身に体液が移動したことで、脳が「体液が増えた」と判断して、体の中の水分をおしっこなどで出して調節するからです。
逆に下半身では、体液が上半身に移動した分、足が細くなります。鳥の足のように細いいうことで、「バードレック」とよんでいます。
宇宙飛行中、宇宙飛行士の体液は地上にいるときよりも少なくなっています。そのまま上に帰ってくると、重力のえいきょうで体液がいっきに下半身に移動し、上半身で足りなくなって、たちまち貧血を起こしてたおれてしまう危険があります。そのため、地上にもどる少し前に、約1リットルの水を飲むように決められています。
また、わたしたちの体は、1Gの重力で生活できるようにじょうぶな骨に支えられています。重力がなくなると、じょうぶな骨は必要なくなり、カルシウムがどんどんとけ出して、もろくなってしまいます。さらに、地上ほど力も必要なくなるため、筋肉も弱くなります。これを防ぐために、宇宙飛行士は宇宙へ行くと、必ず1 日2~3時間かけて、いろいろな運動をして体をきたえることになっています。
こうしてみると、宇宙へ行くのもなかなか大変ですね。
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