宇宙へ行くにはロケットという特別な乗り物が必要なので、だれでも自由に宇宙へ行くことはできません。宇宙へ行っても、宇宙は居心地のいいかんきょうではありません。宇宙船の中は地上と同じ1気圧ですが、外の宇宙空間は気圧が0に近い高真空なので、体中の水分や血液がすぐに蒸発してしまいます。太陽の光が当たる日なたと、光が当たらない日かげの部分との温度差は、200度以上もあります。

さらに太陽や銀河から、有害な宇宙線が降り注ぎます。隕石（いんせき）や流星、人工衛星のかけらなどの宇宙ゴミ「スペースデブリ」も飛んでいます。スペースデブリはとても速いスピードで飛んでいるので、ぶつかると非常に危険です。こうした厳しいかんきょうから宇宙飛行士を守るのが宇宙服です。宇宙服は「ミニ宇宙船」なんですね。