気球に乗って宇宙を旅することは、広い意味で可能です。

気球は空気のある所までは上がることができます。そのわけは、空気より軽いガス（水素やヘリウムなど）が燃料として気球につまっているからです。

気球で旅をするためには、空気のこさや温度が問題になります。

地面から 10,000m上がると空気は地上の3分の1に、20,000m上がると16分の1に30,000ｍ上がると75分1に、40,000ｍ上がると330分の1になってしまい、ほとんど空気が無い状態になってしまいます。そのような所では人間は生活できなくなり、生活するためには宇宙服を着る必要があります。

また、温度も高さによって大きく変動し、高さ10,000ｍではマイナス50度にもなるので防寒の準備も必要となります。

気球がこれまでに上がった世界最高の高さは、53,000mです。気球をもっと高い所まで上げるためには、気球自身の重さを軽くし、大きい体積の気球を作ることが必要です。宇宙研も、現在、高度60,000mをめざして、気球の材料や製作方法の開発を行っているところです。